初めて会う人に、私アニメの背景を描いています、と言うと「キャラクターと背景って、一人で描いてるんじゃないの~?」と返ってくる。
こう認識してる方、多々いらっしゃいます。
基本、キャラクターと背景は別々の人が描いているのです。
アニメのお仕事=アニメーターって連想するのでしょうか。親戚や知人に「ねぇねぇ、何かキャラクター描いて!」と、せがまれることもしばしば。
私、背景が得意なんですけれども。。。
背景を描く人って、特に決まった呼び方もなく「背景画家」「背景マン」「背景絵師」などと言われています。
ちなみに、私は名刺に「アートデザイナー」って書いています。なんだか曖昧(笑)
そんな名刺渡されても、いったい何をデザインしているの?と思っちゃいますね。
画面に、ほんの1~2秒しか映らない背景でも、5~6時間かけて描くことも。
そういう背景なら、ぱぱっと描いて終わらせたいところですが、チェックするときは1枚の静止画の状態なので、監督さんによっては「粗い」の一声とともに返品されたりすることもあります。
絵に正解・不正解はありません。あるのは好みの違いだけ(笑)
世界中、いや、宇宙中の色々なものを描くので、終わりはない世界ですね~。
墓場の絵のオーダーがきた時は、ちょうど葬式に参加予定だったので、いいロケハンが出来ました(笑)
画面の中で、大きな割合を占める背景ですが、アニメを見るときはキャラクターに目が行くのは自然なことだと思います、私も背景美術のことを知る前はそうでした。
キャラクターの後ろには、一瞬で流れるのには、もったいないような見応えのある背景もあるので、たまには鑑賞してみるのも楽しいですよ☆